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 2015年9月21日。シルバーウィークのとある日、我々取材班は第三回の優作ロケ地訪問ツアーを敢行。今回はバイクでの訪問である。またしても題材は映画「探偵物語」。この作品はなかなか絵になるロケ場所が多い。現在、一般の方が住んでいらっしゃると思うので敢えて場所は隠しています。神奈川県横浜市某所とでもしておきましょう。それでは行ってみよう!

直美こと薬師丸ひろ子とお手伝いさんである長谷沼さん(岸田今日子)が暮らす豪邸。映画のオープニングで登場する。劇中では田園調布という設定のようだが、実際の家は横浜市だった。現在は家はすっかり取り壊されて巨大な家に建て替わってしまっている。あるいはアパートだろうか。白い2塔の門柱だけがもしかしたら当時のものかも知れない。しかし門の位置が撮影当時とはややずれている気がする。この日は門前に車が止まっていた。

探偵の辻山(松田優作)につれられて直美がしぶしぶ帰ってきたシーン。やはり門のあたりは大きく変わってしまっている。

辻山の登場シーン。ゴミ収集車が移動すると、木陰からゆっくり優作が姿を表わす。この優作が触れたかも知れない木は二本とも現存する。やや幹が太くなったようだ。時が木々を太く成長させている。

上のシーンのアップ。木の形がほとんど変わっていないところに注目。駐車禁止の標識は現在は無い。また木の映し出す影の様子から、時間帯もロケした当時と近い。

優作が触れたかもしれない木はこれ。現在は柵が設けられている。ご利益があるかも知れないのでちょっと木に触れておいた。

辻山と直美がヤクザに追われるシーン。派手に銃が撃たれる。通りかかったガラスを運搬する車のガラスが銃弾ではじけ飛ぶ演出は見事。この2人が駆け下りた階段は現存する。背後の石組みの壁が黒く変色しているが、角度といい階段の段数といい、ここで間違いないだろう。青色の鉄柱はそのまま残っている。

階段を降りきったところ。現在は三本のポールが立っている。階段の手すりは錆びてしまった。いずれ取り替えられてしまうかも知れない。階段の右側が少し狭くなっている。

二人が道を渡ったところ。現在は反対側にも三本のポールが立っている。

田園調布駅前。現在は駅が地下化してしまったが、駅前のロータリーはほとんど変わっていない。辻山が直美をおいかけてバスのロータリーを横切る。左手のケンタッキーフライドチキンはそのまま営業している。花壇の柵や鉄柱などが当時のまま残っている。

優作が駆け抜けたあたりをアップでどうぞ。この円柱型の花壇も、茶色い鉄柱も当時のまま。ここを優作が走ったのかあ・・・と感慨に浸る。


 2014年6月22日。なんの変哲もない日曜日に、我々取材班は急遽第二回の優作ロケ地訪問ツアーを行った。と言っても今回は映画「探偵物語」で薬師丸ひろ子扮する新井直美が恋心を寄せる先輩(特撮番組「メガロマン」でお馴染みの北詰友樹)宅へ押しかけるシーンのロケ地のみである。この直前のシーンで松田優作扮する探偵の辻山秀一が電話番号からこの住所を割り出し、直美をここまで導いたのである。映画設定上は吉祥寺?(電話番号を調べるシーンで「0422」と言っている)であるが、実際は全く異なる場所である。

 取材班がなぜここを訪れたかというと、単純に家が近かったからである。そして車をとめて取材中、駐車禁止取り締まりおじさんが来たのだが、たまたま通りかかった若者に「やばいですよ」と警告され、ぎりぎりのタイミングで車を移動して事なきを得た。きっと彼も優作ファンなのだろう。ありがとう!

坂の上からの望遠ショットである。下ってゆく辻山と直美が見える。映画では左手の角に畑があるが、ここは現在空き地になっている。ここに建物が建ってしまうともうこのショットを見ることはできなくなるであろう。そうでななくとも、左手前のレンガ色の建物が建っているため当時と同じ角度での望遠ショットは撮れない。

辻山と直美が坂の下に着いたところ。優作が触っていた標識は残念ながら今はない。あったら触りたかったw。また建物の名称は劇中では「ユニライフ武蔵野」となっているが実際は「ユニライフ○○」と違う地名である。また建物も色が塗り替えられている。しかし優作はよれよれの探偵でも後ろ姿でもカッコイイのである。

直美が先輩の部屋にアポなしで突撃するところ。入り口は色が塗り替えられた以外は奇跡的に全く変わっていない。右側の白い柵やその下のブロックも全く同じである。

優作は直美が建物に入ると坂をのぼって双眼鏡で見守る。2段になっている駐車場である。これは現地にまだあった。しかし優作がこの時タバコを逆に咥えているのはどういう意味なんだろ?

先輩こと北詰友樹の部屋を優作視点で写したショット。付き合ってる彼女が部屋に来ているのに直美が訪ねてきたから慌てるシーンだ。同じ角度で写真は撮れなかったが、ベランダの手すりの形や天井からぶら下がる物干し用のフックなど、同じ形をしているのがわかる。

北詰友樹に居留守を使われ、しかたなく辻山のところに戻ってくる直美。当時ここはぞんざいな木製の柵で囲われた空き地だったようだ。現在は公園になっており、なかなか同じ角度で写真を撮るのは難しかった。また、草がこんもり生えていたあたりもマンションになっている。


2007年の優作の誕生日である9月21日、我々取材班は松田優作が"生きて歩いていた場所"を求めて、都内を車で走り回った。私はそのためにわざわざ有給休暇をとっての参加だ。えらいぞ私。あ、申し遅れましたが"我々"とは、当HP管理人のMASTER JOKER、そして優作フリークの男女併せて3人からなる優作ロケ地探検隊。我々は映画やドラマのスチルを手に、記憶と街の仲間の情報を頼りにあちこちめぐり、なるべくスチルと同じ角度で写真を撮ってきた。とりあえず一定の成果を見たのでココに報告する(一部、過去に取材した写真も使っている)。

本編映像
調査隊取材1
調査隊取材2
エンディング壁画
言わずと知れた探偵物語のエンディングの1シーン。工藤ちゃんが寄りかかっているマシンらしきものは何だろう?しかし足ながっ! 場所は渋谷公園通り。残念ながら現在は壁画は取り壊されてGAPの店舗になっている。例のマシンらしきものは現在もあるが新しくなっているね。 マシンをGAP側からみるとこんな感じ。
    
マサコちゃんの事務所
マサコちゃんの事務所は表参道に面している。結構羽振りのよい弁護士だったんだね。 ビルは表参道に現在もちゃんと残っている。うれしいことに色も形も変わってないね。
    
マサコちゃんの事務所
同、本編からの映像。 何と、となりのガラスのビルもそのまま残っていることがわかる。
    
マサコちゃんの事務所
歩道橋の上でたばこを吸って調査を終える工藤ちゃん。 現在の歩道橋から道路をみるとこんな感じ。 歩道橋下からビルを見上げる。
    
工藤探偵事務所
工藤探偵事務所の玄関。ここにベスパを横付けしてました。 実は探偵事務所のロケ地は神田小川町にあった同和病院でしたが、既に取り壊されてマンションになっています。道はこんな感じ。 道の出口付近。
    
松栄亭
三郎やナンシーたちと食事していた松栄亭。 同和病院のすぐ角にありましたが改装済みでした。 店の外観。すごいきれいになってます。
    
飯塚の骨董屋
工藤ちゃんの街の仲間、飯塚。拳銃を貸してくれたり、情報を流してくれました。こちら最終回の映像より、飯塚の骨董屋に駆けつける工藤ちゃん。 骨董屋については過去にこちらでも一回特集しましたのでそのときの画像を掲載。中央高速調布インター出口付近の道に面してます。
    
飯塚の骨董屋
こちら本編より、店の外観。 現在の店舗。リニューアルしちゃったけど、名前も同じ「アンティークキャラバン多奈加」として営業中。
    
飯塚の骨董屋
本編より。タケシくんがかくまってもらうところ。この後・・・ 店の外観。現在もやってます。
    
復讐のメロディ
復讐のメロディの冒頭シーン。雨が印象的でした。 公園通り。ちょっと写真の角度は違うけど。
    
復讐のメロディ
女性の後ろに今やあまり見なくなった電話ボックスが・・。 なんとこの電話ボックス、現存するんですねえ。
    
OS劇場
探偵物語他、遊戯シリーズにも登場したストリップ小屋「OS劇場」 ロケは渋谷東急プラザ裏手でした。OS劇場は現在なし。看板も取り外されてました。壁面に跡が残ってますね。手前の看板も掛け替えられてますが形は同じです。 付近のアイスクリーム屋で飲み物を購入しておばちゃんに聞き込み。劇場はかなり前に廃業したとのこと。
    
OS劇場
本編より。劇場入り口。 現在。
    
246歩道橋
三郎やダンディが、飯塚とイレズミの遺骨を運んで歩いた歩道橋。 国道246の渋谷駅前。ロケ地は渋谷警察署がある交差点でした。ちなみに取材班が渋谷警察署に入って受け付けで当時の写真を見せたところ、ここに間違いないとのお返事でした。
    
246横断地下歩道
最終回でヤクザを次々にしとめる工藤。246の地下遊歩道へ誘い込むため、ここで立っていましたね。 246の道玄坂上あたりです。地下遊歩道の入り口はずいぶん変わっていました。
    
246横断地下歩道
ヤクザに襲いかかる工藤。左上に工藤ちゃんの足が写っていますね。実は車がびゅんびゅん行き交うすごい怖い位置に鉄のはしごがあり、優作はそこから飛び降りての撮影でした。こわ〜。 現在の遊歩道。安全対策か、柵が作られていました。ちなみに撮影では工藤たちが降りてきた階段とは反対側の階段側から降りてきたことにして、撮影してます。つまり逆側からのショット。 優作がつかまってヤクザを待ち伏せていたはしご。もし落ちていたら間違いなく246で車にひかれていたでしょう。
    
246横断地下歩道
ヤクザをぶちのめすシーン。 ちょっとぼけちゃいましたが、同じ角度です。
    
工藤ちゃんの最後
スーパー店員に刺される工藤。 原宿にあったZEST前で撮影されました。残念ながらこのビルも既に解体されております。これは解体前に撮影してきたもの。 この壁・・・ですね。
    
工藤ちゃんの最後
ちなみにこれが現在のZESTです。工事中でした・・・。
    
工藤ちゃんの最後
有名な傘の色が変わるエンディングシーン。原宿です。 コロンバンの赤い屋根部分、形は同じですが作り直してますね。
    
野獣死すべし
伊達邦彦が歩くシーン。 日銀裏。現在も全く変わらない外観。
    
野獣死すべし
こちらも伊達邦彦が歩くシーン。 野村證券ビル?撮影してたら警備員に「ビルの外観は撮るな!」と叱られた。
    
野獣死すべし
野獣のエンディング。いい顔してます。 場所は日比谷公会堂。てすりは掛け替えられておりました。
    
野獣死すべし
ストップモーションにクレジットがながれる。 日比谷公会堂での撮影は夜だったのでこんなもんしか。

 駆け足で一日かけて取材した結果です。今のところはまぁこんなもんで勘弁してちょうだい。内容の記載にミス等あったら教えれ。それから、「まだこんな場所が残っているぞ」情報があったらそれも教えれ。いつか、そこが無くなる前に取材しますら!(できたらね)ということでおしまい。ご静聴有り難うございました!


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