■吉川晃司TOPIX & 更新情報(過去LOG-2015) |
吉川晃司は馬鹿である。いや、愛すべき馬鹿である。バイクで足を怪我した理由は、映画「さらば あぶない刑事」の敵役で出演するための役作りだったという。しかもウィリー走行の練習だとか。そんなんスタントに任せりゃええやん。でもそれができない人なんだよね。そこがいいところなんだよね。
で、片足でへーきな顔でライブやっちゃうし。もう大台のってええ歳なんだから。いつまでやんちゃすんねん。や、これは最高の褒め言葉です。ずっと若くてかっこいい兄ぃでいてくれ! んで、ブルーレイ出た。 「KIKKAWA KOJI 30th Anniversary Live “SINGLES+ RETURNS” 」 武道館3公演を含む30周年集大成ツアーの追加公演として行われたライブハウスツアー“SINGLES+ RETURNS”から、4月16日に行われたZepp Namba公演の模様を収録とのこと。 足首骨折してもなお、むしろ燃える男なんだろうね。「骨折してもシンバルキック」って、あほですよ。
初回プレス特典
ちなみに映画の出来は65点でした。以下、シビアながら愛のある僕の感想です。 バディ刑事ものドラマと言えば『あぶない刑事』。ずいぶん長いこと愛されてきたこの作品もついに本作で幕を降ろすと言う。監督は村川透、カメラは仙元誠三、脚本は柏原寛司、さらに出演者に山西道広、片桐竜次も入るときたら、こりゃ松田優作ファミリーじゃん!見ないわけにはいきません。ロードショーも終わりかけの頃に品川プリンスの映画館へ。 映画は、留置場に軽やかなステップで踊りながら入ってくる柴田恭兵の映像から始まる。やがて暗い牢屋の奥から歩み出てくるのは舘ひろし。『ユージ、遅かったな』。鳥肌!あの二人が10年ぶりに完全復活した瞬間だった。囮捜査で犯罪情報をつかんだタカをユージが迎えに来たという設定。 ま、映画はそんな感じで滑り出し、定年まであと五日間となった二人がおとなしくしているわけはなく、無茶な捜査を繰り広げ、周りに迷惑と心配をかけまくるストーリー。こう言う、かつてのヒーローが年取っても踏ん張り続けて若者を蹴散らして女性にもモテると言うのはおじさんの幻想。だがそれがいいw。イーストウッドとトミーリージョーンズの『スペースカウボーイ』ですな。 ただ何というか、映画としての出来は60点。懐かしさでプラス5点か。 一言で言えば『あの時代の空気感で許されていたことが、そのまま再現されている映画』。だから我々おっさんにはこれでいいのだが、一歩引いて、最近の人が見たとして映画としてどうなの?と考えるとまぁ、そこはほれ。残念だった。。 以下ネタバレです。 なんせ脚本と演出が昭和なのです。ステレオタイプなギャングの描かれ方、港での回想ダンスシーン、ヒロインの死に様、ラストのアクション展開、エンディングの花嫁ギャグ。どれを取っても『懐かしい感じ』で、『水戸黄門』のように安心して観れる反面、『あぁこれならテレビの二時間特番で良かったな』と思ってしまった。映画館のスクリーンで見るとこっちがはじゅかちくなる。 役者で言うと、主役の二人のアドリブや軽妙さは変わらず心地よいのです。例えば恭兵ちゃんが容疑者を追っている時に『ミュージックスタート!』って言うと、同氏の『ランニングショット』が流れるw。こう言う楽屋落ちというかお約束は楽しめた。が、浅野温子さんの鬱陶しい圧はなんとも。。。彼女(かおる)の若い頃ならいざ知らず今の年齢であの圧はちょっと辛かった。も少し抑えれば良かったのに。そして木の実ナナさんもすごいことになってるし。トオルちゃんは分をわきまえて全く活躍せず。吉川晃司は得意の悪役をきっちり演じてた。悪役やらせると彼は天下一品。(ただ中国マフィアと対決した時に都合よく両手マシンガンが出てきたのは何故なんだろう?ボディチェックしてたのに。) あと気になったのは吉川さんと舘さんのラストのバイクスタント。あれ必要でしたかね?柴田さんの見せ場が『ランニングショット』だったから、舘さんにも見せ場が必要だったということはわかる。村川透監督は、ハーレーからショットガンを撃つ舘ひろしを撮りたかったんだろうなあ。しかしあんだけ至近距離なのに(しかもタカは銃の名手なのに)、吉川さんの銃も舘ひろしの銃もぜんぜん当たらないw。ならば降りて撃てばいいのにと思ってしまったのよ(或いはユージがショットガンを渡さずに自分で撃つとかね)。ま、ラストと言うことで見せ場が必要だったのはわかる。 以下は良かった点。 柴田恭兵が運河の横を疾走するシーンは本当に美しい。あの年齢であれが出来るのはすごい。あとは懐かしのゴールドカラーのレパード登場シーン。必然性はともかく胸熱だった。二人の銃さばきや身のこなしもやはり堂に入っててかっこ良かった。技と経験の蓄積ですな。 袋叩きになるのを承知で言うと、もし俺に監督させて貰えたなら、3つ改善したかった点がある。 まず、腕を撃たれたユージのピンチをタカがバイクで救いに現れるシーン。あそこだけでもテレビのオープニングテーマを使うべきだったと思う。絶対に鳥肌シーンとなったはず。なんか重々しいテーマが流れてスローモーションになり、盛り上がりは半減した。 あと、ラストに吉川晃司を倒すシーン。あそこは吉川晃司を撃って倒して、二人して去って行き、やおら蘇った吉川晃司が銃を構えた所を振り向きざまに二人のダブルショットで仕留めるとか。どうせ昭和ならそこまであるある演出でやってほしかったな。(リーサルウェポンだね) そして、ラストのマフィアの大群に向かって行くボニーとクライド風ラストは、あそこで玉砕するエンドもありだったのでは?それならすごい感動したかも知れない。勇気を持って主人公を終わらせるってのもありでしょう。(吉川晃司の『すかんぴんウォーク』で始まる三部作はきっちり主人公を殺して終わったが名作だったと思う) ま、それが無理なら立ち向かっていくところで終わらせて『逆襲のシャア』みたいに生死を曖昧にするとか。今回のハッピーエンドは映画『チンピラ』の頃から変わらないものと感じた。 一緒に見たおじさんがうまいことを言った。『これは卒業証書なんですよ。いろいろあったけど我々には最後を見届ける義務があるんです』 確かにそうだ。あの頃の若者=今のおっさんが見たかったものをきっちり見せてくれたんだから、これはこれでいいのかも知れない。 けどなぁ。。。仮に優作が生きてて『探偵物語』の続編を撮るとしたら、同じことを嫌う優作は絶対に内容はガラリと変えるだろうなぁ。
あけましておめでとうございます。曇天の元旦ですがいかがお過ごしでしょうか。昨年は高倉健さん、菅原文太さんが旅立ってしまいました。本当の意味で昭和は終わりを告げてしまったのかも知れません。テクノロジーが進歩して過去を蓄積していく方法が確立されています。写真や動画もカラー化、デジタル化が進んで、人間の営みや歴史は未来に向けてこれからも整理されていくことでしょう。 2015 1.1. Master JOKER
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